2014年8月31日日曜日

IRSTとBIOS更新の罠

昨日、IRST (Intel Rapid Storage Technology だったか)を使用してRAID5を組んでいるマシンの
マザーボードBIOSを更新して、CPUを交換する作業を行ったのだが、
RAID5が解除され、OSからディスクが認識されない状態に。
おおいに凍りついて、徹夜で対応して、なんとか復旧できたので記録。


■何をしようとしたのか
 マザーボードのBIOS更新後、CPUを交換しようとした。
 ※ディスクサーバのBIOS更新とかチャレンジャーだなとか言わんでください(汗)

 なお、当該マシンではOSディスクはSSDのシングル構成、
 ディスク6台をデータ領域としてRAID5で組んでいる。


■何が起きたのか
 BIOS更新後、BIOS設定がすべて初期状態に戻る。
 (1) 気付かずにOS起動、ディスクが認識されない
 (2) 再起動後、BIOS設定画面で、SATAの設定が「AHCI」に戻っていたので「RAID」に変更する
 (3) IRSTの設定画面で、6台構成のRAID5ディスクのDISK ID 0とDISK ID5が
   「Non-RAID Disk」になっている
 (4) そのままOS立ち上げても、当然RAID5として認識しない。

   →マジか。
    どー考えても、ディスクの中身は生きているが、OSから認識できていないだけという
    諦めきれない状態(^^;

■どう解決したのか
 
 解決は他人様のサイト情報で解決しました。感謝。
 http://astra.digi2.jp/a/e/g13_237_irst_raid0_status_-_failed_win8.html

簡単に書くと
 (1) いったん、すべてのディスクを「Reset Disks to Non-RAID」する
 (2) 「Create RAID Volume」でもう一度RAID5を組み直す。
   設定パラメータや名前を正常時と同一にするため、(1)の作業前に、IRSTの
   DISK / VOLUME Information画面はメモなり、写真なりとっておく。
 (3) OSを起動後、IRSTをアンインストール
 (4) 「TestDisk」ツールを使用して、GPTパーティションの解析、修復

 (5) OS再起動、あぁ見慣れていたフォルダが見える、見えるよ。
   中のファイルもちゃんとアクセスで出来る。助かった。

 (6) IRSTを再インストール

 なお、私の環境ではRAID5がデグレード状態になったので、RAID5の再構築が始まった。
 もちろんデータが消えるわけではない。
 (最初にRAID5を組んでOSを起動した時と同じ動作)


■補足
 この現象が起こった時、一旦ディスクを全部、別の空ディスクに交換して、
 擬似的に現象を再現させたあと
 参照Webに書いてある手順で復旧できそうか試してみた。
 Web上の対象はRAID0だったかが、RAID5でも使える手順であることを確認できた。

 この中で確実にわかったのは、各ディスクがRAIDディスクであることを記録しているのは
 BIOS側ではなくて、Disk側だということ。
 おそらく、BIOSのSATA項目をAHCIに戻ったあと、OSを起動した時か、
 BIOSのSATA項目をAHCIからRAIDにしたときに、ディスクに「Non-RAID Disk」状態であること
 または、単にディスクの先頭部分が初期化されるものと思われる。

 もうひとつ。
 BIOS更新後、復旧できたと安心して、CPU交換を行い、マシンを起動すると
 F1押して、BIOS入れと指示されたので、設定を確認していたところ、
 またもやSATA項目が「AHCI」に戻っている。マジですか。

 このまま進むと、また「Non-RAID Disk」状態にさせられそうだったので、
 即電源断、OS以外のSATAケーブルを抜き、マシン起動、SATA項目を「RAID」に変更し、
 BIOS項目セーブ、電源断。
 再度、SATAケーブルをすべて接続しなおし、マシン起動、IRST画面では、しっかりRAID5で
 認識されていた。

 BIOS更新の場合も、最初にマシン/OSを起動する前に
 RAID対象のSATAケーブルを一旦抜いてマシン起動してから、
 BIOSのSATA項目をRAID状態に変更した後、ケーブルを再接続して
 マシン起動すれば、当該現象にはあたらずに済むのではないだろうか(未検証)。
 ※もちろんケーブルを外す際は、ケーブルを確実に元の接続に戻せるように
   ラベル貼るなり、ケーブルに番号書くなりするべきだ。


■実は…
 実は、この現象、以前にも経験していて、※以前は中に入っているデータを廃棄した(;_;)
 BIOS更新のプログレスバーが進んでいる瞬間に思い出し、凍りついた。し、しまったと。

 しかし、さすがに今回は、失いたくないデータも入っていたので、根気よくネットを徘徊した。
 ぜーったい同じ不幸にあった人がいるはずだと。
 助かりました。ありがたいことです。

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ところで…
BIOS更新すると、RAID構成失って、ヘタしたらデータ失うって
なんか運用上致命的だと思うのだけど
RAIDを使うためにIRSTを使用すると、RAIDそのものを失うとか、怖くて使えん。
(自作機じゃなくて、メーカーPC利用の場合、BIOSなんざ更新しねーよってことだろうか)

一応、当該マシンには、BIOS更新、CPU交換禁止のラベルを貼っておいた。
もー二度と経験したくない。